12月18日(日)横手市増田体育館で行われた秋田ノーザンハピネッツ―大阪エヴェッサの第2戦は大半を秋田がリードする展開となったが、残り2分を切ってから大阪が逆転に成功し、接戦を制した。
この日も、庄司の連続得点で秋田がいいスタートを切る。しかし大阪もブラックレッジを中心にインサイドを攻め、タイナーのスピードも活きてリードを奪う。しかし第1Q終盤、大阪に不測の事態が発生。ワシントンが秋田・庄司のシュートに対してハードチェック、フレイグラントファウルを宣告されて退場となってしまう。
早々にエースを失った大阪に対し、秋田は第2Qに反撃を開始。オシッティの連続3ポイントで追い付き、庄司、水町、菊地と続いて逆転。大阪はインサイドにボールを集めて対抗するが、ダブルチームからスティール、ブロックなどで得点を許さず、このQ最後の5分間は相手のフィールドゴールを0本に抑える。
後半に入ると、今節ここまでおとなしかった青木がスパート。正確なアウトサイドシュートと鮮やかなスクープショットで点差を詰める。秋田もテリーが3ポイントを量産、一歩も譲らぬ試合となる。しかし試合終盤、テリーが5ファウルで退場すると秋田は攻め手を欠き、リズムを失う。大阪のタイナーがこのチャンスを逃さずにゴールを攻め立て、ついに逆転。確実にフリースローで突き放し、勝利を飾った。
大阪はワシントンの退場をチーム一丸となってカバー。最後まで集中力を切らさずに食らいつき、逆転勝利へとつなげた。対称的に秋田はテリーが退場すると攻撃のリズムが悪くなり、まともなシュートを打つことすらできなかった。
秋田の長谷川プレーイングマネージャーの出身地であり、秋田県内有数の豪雪地帯である横手市で初めてのbj公式戦となった今節。交通事情も乱れるなか大阪からも多数のブースターが駆け付けた。この日は序盤の試合展開が荒れ、秋田と大阪のブースターが野次を飛ばしあう場面も。しかし手に汗握る熱戦の最後には、勝利した大阪に対して超満員の観衆から大きな拍手が送られ、大阪ブースターからも「ゴーゴー、ハピネッツ!」の大合唱。バスケットボールを通じて、遠く離れた地域同士の心が通じた2日間でもあった。
(文=宮川 紀元)
写真提供:秋田SV-ハピネッツ
スコアボード
12月18日(日)14:00
– | 第1Q | 第2Q | 第3Q | 第4Q | 合計 |
秋田ノーザンハピネッツ | 14 | 21 | 21 | 8 | 64 |
大阪エヴェッサ | 20 | 7 | 19 | 25 | 71 |
【スタート】
秋田ノーザンハピネッツ:#10庄司和広、#12菊地勇樹、#20スタンリー・オシッティ、#24リッキー・ウッズ、#31カーティス・テリー
大阪エヴェッサ:#1ローレンス・ブラックレッジ、#6竹田智史、#10ケビン・タイナー、#11青木康平、#44リン・ワシントン
【レフリー】
JIN (じん)/清水 博(しみず ひろし)/平出 剛(ひらいで たけし)
【観客者数】
1748人
【主な個人スタッツ】
秋田ノーザンハピネッツ:ドレイトン13点、庄司12点、ウッズ11点12リバウンド、オシッティ10点10リバウンド
大阪エヴェッサ:タイナー21点、青木16点、ブラックレッジ15点8リバウンド
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試合後の中村、ブラックウェル両HC。秋田の庄司選手、大阪の青木選手のインタビュー(プレミアム限定)
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