岩手が終盤の激戦を制し、チーム創設初勝利をあげる

10月30日(日) 埼玉県所沢市民体育館で行われた埼玉ブロンコス対岩手ビッグブルズの試合は、81-83で岩手が勝利した。前半で17点差をつけた岩手だったが、後半に埼玉の猛追を受け、第4Q・1分41秒でハンフリーに同点となる3Pシュートを決められてしまう。しかしその後に、ショーン・マロイが澤口のアシストを受けてシュートを沈める。残り1秒でサター・フィールドが3Pシュートを放つも、ボールはリングに弾かれた。開幕から5連敗だった岩手はチーム創設初勝利を飾った。埼玉は敗れはしたものの、3カード連続で1勝1敗と安定した成績を残している。
(取材・文・写真=西本 匡吾 @kyogo_nishimoto)

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スコアボード

10月30日(日)14:00

第1Q 第2Q 第3Q 第4Q 合計
埼玉ブロンコス 13 16 23 29 81
岩手ビッグブルズ 25 21 19 18 83

【スタート】
埼玉ブロンコス:#2ケニー・サターフィールド、#7北向由樹、#15寺下太基、#41ジョン・フラワーズ、#45ゲイブリエル・ヒューズ
岩手ビッグブルズ:#1澤口誠、#7シン・ジェロック、#13山本吉昭、、#22ショーン・マロイ、#25ショーン・コールマン

【レフリー】
国沢 麻未(くにさわ あさみ)/堀田 兼史(ほりた ともふみ)/加納 康平(かのう こうへい)

【観客者数】
2065人

【主な個人スタッツ】
埼玉ブロンコス:フラワーズ21点4リバウンド2ブロックショット、サターフィールド14点10アシスト12リバウンド、ハンフリー11点4アシスト3スティール
岩手ビッグブルズ:ケネディ21点2アシスト8リバウンド、ショーン・コールマン16点、山本14点2アシスト、澤口11点5アシスト

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埼玉ブロンコス

ディーン・マーレイHC

-今日の試合の総括
ゲームへの入りが非常に遅く、非常に難しいゲームとなってしまいました。先週、信州とやってときと同じで土曜日は勝てたんですが、日曜日の試合は入りが悪く負けてしまって、同じような入り方をして負けたということになります。やはり、第1クォーターに13点しか取れなかったのも、もちろん(スタッツを)見てわかると思うんですけど、このような負け方になってしまった(原因だ)と思います。ひとつだけ良いところがあるとすれば、点差が離れたのにも関わらずファイトバックできたということ。それから、最終的にはシュート1本入らず勝利には届かなかったですが、負けた3つの試合でも選手たちは必死に戦って持ち返しているので、そこだけは評価してあげたいと思います。

-前半の流れが悪いときに、流れを切るためのタイムアウトをあまりとらないという印象を受けました。その意図は?(バスナビ)
後半に関しては最後の最後まで大事にとっておきたかったというのがあったので、我慢しました。前半に関してはフロアにベテランの選手が多かったので、彼らのなかでうまく打開策が見つけられるのであればそちらを見ておこうと思っていましたので、あまりタイムアウトをとって向こうの流れを切るというのは考えませんでした。

-岩手というチームの印象
非常に良いチームというのは昨日もお話した通りで、特に今日感じたことは、とにかくシュートがすごく入るチームで必死に良いディフェンスをしていたつもりでしたが、それでもシュートが入るという、非常に良いチームだと思います。

-岩手は昨日と今日で何が違うと感じたか
大きな違いがあるとすれば、むしろ我々のほうでした。最初に良い入りをしなかった分、岩手に走られてしまったというのが大きな敗因だと思います。昨日と今日の違いはそこだと思います。

岩手ビッグブルズ

ブライキディス・ブラシオスHC

―今日の試合の総括
昨日と全く違った展開が作れたんじゃないかなと思います。特に最初の3つ目のクォーターまでに関してはディフェンスも素晴らしかったと思います。フィールドゴールの成功率も高かったですし、良いディフェンスをすれば、次の良いオフェンスにつながるということも選手たちにわかってもらえて、今後の自信になるではないでしょうか。第3クォーターまではすごく選手たちも集中力を保ってくれました。第4クォーターに入って集中力が途切れてしまったのかなという部分がありまして、そこでだいぶ埼玉に追い上げられてしまいました。ただ、最後の最後には選手たちが本当に良く頑張ってくれて、正確なプレーをしてくれたおかげで勝ちにつながりました。特に山本と並里という2人の選手が素晴らしかったと思います。2人は、ポイントガートというポジションですので、ゲームをコントロールする役割を非常に良く担ってくれたと思います。プレーに関しては正確なところで正しい選択をしてれたと思います。シュートにしても、ぺネトレイションにしても、パスにしても。正しい選択を正しいタイミングで行ってくれたことが、勝ちにつながったんじゃないかなと思います。第4クォーターのようなタフなゲーム展開になったときは、1つのリバウンドが勝負を左右することがありますので、今日は我々が非常にそれを重要視してトータルで5本、相手より取れたことが大きかったんじゃないかなと思います。残りのシーズンもこの調子でしっかりと頑張っていきたいと思います。今後はミスを抑えて、それを最小限にすることを気を付けていきたいです。

-今日勝てた率直な気持ち
普段から練習で行っていることを選手たちがゲームでしてれたことに非常に満足しています。ゼロからチームを作りあげることは簡単なことではないと思うんですが、これを機にチームをより良く、試合のたびに成長できるようなより良いチームを作っていきたいと思います。

-スターティングで澤口選手を出場させた理由は?(バスナビ)
昨日の試合でサターフィールドがすごい活躍をしていましたので、直接澤口をあてていたわけじゃないのですが、(サターフィールドが)1対1を仕掛けたときに澤口と山本にヘルプをいかせるような形をとりたかったので澤口をスタメンで起用しました。それが特に第1クォーターに関しては良くできたんじゃないのかなと思います。また、話は変わりますが、外国人選手のマレイ、コールマン、ケネディの3人がしっかりとリバウンドを頑張ってくれたことも大きかったと思います。