9月19日(月) 〔bjリーグ・プレシーズンマッチ〕埼玉ブロンコスvs仙台89ERS  試合後会見

9月19日、飯能市民体育館にてbjリーグ・プレシーズンマッチである、埼玉ブロンコスvs仙台89ERSの試合が行われた。結果は90-51で、ホームである埼玉ブロンコスが勝利した。

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スコアボード

9月19日(日)14:00(飯能市民体育館)

第1Q 第2Q 第3Q 第4Q 合計
仙台89ERS 14 10 11 16 51
埼玉ブロンコス 25 22 19 24 90

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埼玉ブロンコス

■ディーン・マーレイHC
―今日の試合の総括
土曜日(17日・千葉ジェッツ戦)に比べて、5人全員で戦えたことが良くなったところのひとつです。それから、今回はオフェンスでボールを回しなさいと試合前に話したのですが、土曜日に比べたら、最後にひとつふたつと良いパスができ、シュートまでフリーでいけたので良かったと思います。プレシーズンでは、ディフェンスに重きをおいて、課題としていたのですが、土曜日に比べてみんな一緒にハードなディフェンスをしてくれたと思います。

―今日の相手、仙台89ERSというのは3月11日を機に埼玉ブロンコスと活動を休止した相手です。これからレギュラーシーズンを戦ううえでのエールといったものはありますか?
もちろん、昨年、不幸なことになってしまい大変だったと思います。今日戦った仙台は全く新しいチームで、まだ外国人選手が来て間もないということもあり、一緒に練習したというのが見えてきませんでした。しかし、これからどんどん練習すれば良くなるチームだと思います。ただ、(シーズン中に)私たちと戦うときだけは、今のままの仙台でいてほしいなと思います。

―今日、後半途中でインサイドの要の2人がファールアウトになりました。そこからチームのオフェンスとディフェンス、共に何か変えないといけなかったのかなと思います。うまくリードを保ったまま、今日は勝負できたと思うんですが、そこで何か変えたところを教えてください。
私たちのチームの外国人選手の特色として言えることは、全ての選手がポジションを2つ以上できることです。ゲイブリエル・フューズ選手に関しては、純粋のセンタープレイヤーなのですが、あとの3、4人に関しては3番と4番に対応することが可能です。これから今日のようなことを踏まえて、3番と4番をうまくローテーションしながらやっていくことを想定して、練習していきたいと思っています。

―第2Qはインサイドにビックマンが1人とケニー・サターフィールド選手が出場すると思うんですが、それ以外の日本人選手3人の使い方については、どういう展望を持っていますか?
まず、最初に日本に着てから、選手たちと結構長い時間、コンディショニングやトレーニングときついところを乗り越えて、私についてきてくれているので、非常に日本人選手を信頼しています。ですので、今のここで何を、というよりも、信頼しているのでそのままどんどん使っていきたい。もちろん、経験の長い選手もいらっしゃいますし、うまく選手をまわして使っていきたいなと思います。まだ、私自身、第1Qから第2Qに移るのはまだちょっと不慣れで、今回プレシーズンで戦ってみて、ローテーションをもうちょっと考えて日本人をうまく登用していきたいと思っています。自分自身がもっとこのルールに順応し、対応して、そのなかに戦術や戦略が含まれてきますので、それも踏まえて使っていきたいと思います。

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仙台89ERS

■ロバート・ピアスHC
―今日の試合の総括
外国人選手が直前に合流したということもありまして、昨日までの練習では4対4をやるのが精一杯の状況で、今日ここに来て初めての5対5でした。埼玉は外国人選手が合流してから、何週間も練習していると思うし、そういう意味では自分たちのオフェンスのタイミングが合わなかったりとか、全体的に5対5のバスケットボールが機能していない、成立していない部分が出てきてしまいました。その結果、こういう試合になったと思います。ただ、昨シーズン、仙台は途中でシーズンができなくなっているので、これを機に今シーズンが始まり、コート上にみんなで戻れるというのは非常に嬉しいことだと思います。あと2つ、プレシーズンを残していますので、その間にしっかりと作っていかなければいけないと思っています。当然、外国人選手も初めて日本に来た選手ばっかりなので、プレシーズンをやりつつ日本の生活とかルールなどを教え、シーズンに向けて準備をしなければいけないことはいっぱいあると思っています。それとは別に、日本人選手がもっともっと昨年以上にボールを、チームをコントロールして、日本人の部分で活躍してもらうシーズンにしていかなければいけません。その部分で日本人も今までそのようにやってきていないだけ、少し苦労しながら、どのようにしていくのかを見つけながら、だと思っています。日本人選手も外国人選手も役割をしっかりと理解したうえで、みんな頭の悪い選手ではないので、今日ミスをしたところからどうやってミスをしないのかを考えて、進歩してくれると思います。ここからだと思っています。個人的なことですけど、昨年の震災後、秋田ノーザンハピネッツに北向選手が入ってきて少し一緒にやる機会がありました。そういう選手がコート上で活躍してくれたのは、個人的な部分で、良かったなという思いはあります。

―今日は試合に臨むあたり、どういうゲームプランをつくり、それはどれくらい達成できましたか?
3Pシュートやオープンな場面でシュートを打てているので、確率が悪いというところはあるのですが、シュートに至る部分はできていると思います。ディフェンのほうは、相手はしっかりチームワークができていて、阿吽の呼吸がある中で、そのオフェンスを止めるところまではいけなかった。ディフェンスのところで5対5をやってきていないだけに、しんどかったかなと思います。全体的にやろうとしていたことの半分、50%くらいの結果なのかなと思います。あとは、埼玉の胸を借りて、普段の練習でできないところは試す価値があると思い、積極的に行いました。例えば、橘選手にケニー・サタフィールド選手をディフェンスさせたり。彼の能力で結構できていたと思います。リーグ屈指のガードに対してディフェンスができたこと、スタッツには残りませんが、チームとして今後の選手の起用などに関して情報を集めることができたと思います。

―相手の外国人選手は、日本に始めて来た選手もいるのですが、どういう印象を持たれましたか?
私たちの選手のなかで、大学時代にジョン・フラワーズ(♯41・埼玉ブロンコス)選手と戦っている選手がいたので、どういう選手かというのを少しは聞いてはいましたが、今日みたいに3Pシュートが入ることやリバウンドがあれだけ入ることなど、正直、大学時代とは違った部分もあったと思います。

―プレシーズンではありますが、昨年の震災後、仙台としては始めてのゲームでした。そこでコーチングをされている気持ちとこのチームを有明に連れていく部分での抱負をお願いします。
震災後、仙台のブースターの前で試合ができた、ここにみんなで来れたことは大きな意味があると思います。ブースターに対してはもっとまともな試合を見せれることはできたと思います。球団が通常の業務ができなくなって、徐々に回復してきた中で、全てが遅れ遅れになってきています。今年に関しては日本人選手の契約然り、外国人選手の合流も然り、他のチームと比べてかなり待たなければいけなかった。他のことを先に進めなければならない状況で、実際にけがをしている人も日本人選手のなかにいまして。昨日の日曜日がまともに4対4をできるようになった初めての日で、どうしてもこれが精一杯の状況で皆さんの前に出なければいけなかったです。基本的にプレシーズンでどうこうというよりも、シーズン開幕の岩手戦に向けて、これからどこまでやれるかというとこもありますし、ここから先、今日見つかった課題を含めて、やっていかなければいけないと思います。

2つ目の質問ですが、やることは決まっています。日本人選手がもっと活躍をして、ゲームをリードするような展開に持っていくところまで、(日本人選手に)責任を持たせてコントロールさせる、というプランです。それは主力以外の選手にも、個々の仕事を与えていますので、彼らがどういうふうに克服して、この先やっていくか。bjリーグの理念としても、日本人選手に活躍の場を与えようというのがあると思いますので、それに沿った、間違ったことではないと思います。日本人選手にもっとやってもらわなければ困るというとことです。彼らは今までそうしてこなかったところはあると思いますが、本当に良いシーズンにするには、彼らが活躍して良いシーズンにしていくしかないと思います。それが有明に向けてのステップになるのかなと思います。

―厳しいスコアでしたが、チームとして継続できそうな部分や収穫になった部分はありますか?
良いところも結構あったと思います。ボールも回っていたと思いますし、高岡選手をはじめ日本人選手のところでオープンになりシュートも打てていると思います。ただ、入らなかったというのと、ゴール下でのレイアップなど沈めなければいけないところで、入れきれなかったことが結果的にこの点数になってきているのかなと思います。だた、シュートに至るまでの過程では、できていることもいっぱいあったと思います。あとは、ここからどうやって日本人選手と外国人選手がコミケーションをとって、良いチームになるのかということで、良いスタートはできていると思います。私たちとしては、5対5ができていないということもあり、ここに来ている意味合いもあります。申し訳ないですが、練習の一部というふうに話していますし、ここで何かできたかできなかったか、ということではなくて、ここを皮切りに10月の開幕に向けてどうしていこうかというきっかけを見つけれる試合であったと思います。ディフェンスでは1対1など、先ほど橘選手のことを話しましたが、ああいうところでも結構光るプレーは出ていたと思います。

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■♯4志村雄彦
―練習ができなかったことなど、いろいろとエクスキューズがあったと思うんですが、また仙台89ERSのユニフォームを着てこの日を向かい入れたことに対して、どんな気持ちですか?
地震が起きて活動休止となり、その後は(レンタル移籍などで)ばらばらになって、シーズン前の7月に集まりました。プレシーズンまでに外国人選手が来てくれて、こうやって試合ができたことはひとつ良かったことだとは思います。けれど、僕の正直な気持ちから言うと、非常に悔しいです。これはプロの試合なのか、見せられる試合なのかと言うと、僕はそうじゃないと思います。仙台89ERSを見たくて埼玉に来てくださった人たちに対して、非常に申し訳ないです。こういう試合を続けていたら、応援されるような良いチームにはなるとは思わないし、それについては一人ひとり、感じたことがあったと思います。それをどう自分に跳ね返して、次のプレシーズン、そして、開幕までにもっていくのかというのはすごい大事だと思います。僕は、やるからにはプレシーズンであろうが、ファイナルだろうが、全部勝ちたいと思います。たとえコーチが「プレシーズンは勝ち負けじゃない」と言っても、練習が出来なかったといったエクスキューズがあっても、僕らはプロですから、エクスキューズは抜きにしてコートに立った以上は勝ちにいかないといけない。それをどれだけ選手が持っていたかというのを、僕は見たいなと思いましたし、ひとりの選手として勝ちにいこうと思っていました。自分もそのプレーができたかというと正直ちょっとわからなかったです。次のプレシーズンまでにしっかりと積み上げて、時間は短いですが開幕までにできることは必ずやって、良い状態にしたいと思います。

―チームの課題としてどのようなところを修正していかなければいけないと思いますか?
バスケットボールは走るスポーツなので、あれだけ相手に走られて、こちらが走れないと勝てないです。ディフェンスがソフトで、リバウンドも勝てない。シュートの確率もかなり悪いですし、ゴールを決めて点数が入るスポーツですから、いくらそこまでの過程が良くてもシュートを決めなくちゃいけないので。そういうところをつめていきたいと思います。

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■♯17日下光
―活動休止から半年、この日を迎えることができた今の率直な気持ちは?
またコートに立つことができたことは、僕たちの力だけではないことは十分わかっていますし、こうして埼玉までいろんなブースターの方が来て下さって、そういう方々の力をお借りしてコートに立てたというのは嬉しいです。そういう人たちに対してすごい感謝の気持ちでいっぱいです。

―新生・仙台89ERSとして初めての試合となりました。その試合を振り返っていかがでしたか?
少しまだかみ合ってもいない状況で、大差で負けてしまったんですけど、ここから良くなるだけ、下がることはないと思うので、そういうふうにプラスにとらえています。埼玉まで見に来てくれた方には申し訳ない試合をしてしまったんですけど、また一週間後にプレシーズンマッチがありますし、それまで数少ない練習ですけど、一つひとつの修正点を直していきたいです。

―次に向けてどのあたりを修正していきますか?
少しリバウンドを取られてしまった部分があったので、そこはしっかりと相手にセカンドチャンスを与えないように。まずはそこからだと思います。そうすれば良いオフェンスにつながると思いますし、リバウンドの意識を一人ひとりがもう少し高く持つ必要があると思います。そこを来週のプレシーズンまでに修正したいです。そこは一人ひとりの意識だと思います。