12月12日(日) 新潟アルビレックスBB vs 東京アパッチ 試合後のインタビューとレポート

果たして、2日連続で東京のイートンを止められなかった新潟が連敗。これで東京は2位をキープ、逆に新潟は4位に転落しました。試合後のインタビューの様子はこちらです。

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東京アパッチ:ボブ・ヒルHC

-今日の試合の総括について
「この試合はスターターの2人、呉屋選手とダーテズ選手が欠場していたので、ベンチの選手層について心配していました。こんな日こそベンチが頑張ってチームに貢献しなければいけないのですが、今日はシャペール選手がチームを引っ張ってくれました。土曜の午後6時に試合して、翌日の午後1時にまた試合をするというのは、どんなチームにとってもタフなコンディションです。しかし選手達はよく頑張ってくれました。特にスウィフト選手、イートン選手は頑張ってくれました。今まで、特に日本人選手に怪我が多くローテーションを組む時にいろいろ考えてきました。そんな状況の中で、今週の試合はとても参考になりました。青木選手がいい試合をしてくれて、田中選手もいいプレーをしてくれました。田中選手はとても気に入ってます。

我々は新潟の選手達をとてもリスペクトしています。日本人選手もいいし、外国人選手もクオリティがあります。その新潟にロードで2連勝できた事をとても嬉しく思っています。」

-第3Qでゾーンに切り替えた理由について
「疲労、ファウルトラブル、そして池田選手がベンチにいた事です。ゾーンディフェンスで上手く守れて、リバウンドも取ることが出来たので、ゾーンにしてよかったです。」

-東京は波のあるシーズンを過ごしていますが、今後のステップアップの為に必要なことは?
「私たちは5連勝しています。これは全てロードで、ホームまでロードの試合があと2試合あります。大事な事は健康であること、怪我をしている選手は怪我を治すこと。呉屋選手、青木選手が体調を整えてくれることです。今週末は、私たちがチームとして何が出来るのか、そのポテンシャルを見ることができました。

バスケとは少し外れますが、素晴らしい話があります。この8月にテキサス州ダラスでスウィフト選手と初めて会ってから、彼は60ポンド(30キロ弱)もウェイトを落としました。彼は体を絞ってバスケットのプレーを向上させました。よく走り、よく跳ぶようになり、自信もついてきました。東京が勝っていく為に、彼がチームの基礎となるのです。彼はNBAで5年の経験があり、人間としても素晴らしいキャラクターです。今週末の勝利は彼によるところが大きかったです。よくバスケットを守り、大事な場面で得点もしてくれました。彼はディフェンスの重要性を理解し、ディフェンスで大事な役割を果たしてくれました。」

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東京:#00バイロン・イートン選手

※今回は画像が無いので、9/20のプレシーズンゲームの画像より

-この2試合で52ptsと活躍しましたが、自身のプレーの評価について
「プレーに満足はしていますが、ターンオーバーもたくさんありましたし、もっといいプレーが出来ると思います。全体としては悪くなかったと思います。得点よりは、ディフェンスやチームのリーダーとしてプレーできたのが良かったと思います。」

-この2試合で新潟のディフェンスはイートン選手を止められませんでしたが、ディフェンスを突破できるという自信はありましたか?
「いいえ。しかし最近は調子が良くなってきていたので、それをベースにより良いプレーが出来ればと思っていました。ピックアンドロールからのプレーが上手く出来たので、そこからディフェンスを広げてチームメイトが得点を決めるようになると、自分自身も楽に得点できるようになりました。ピックアンドロールから攻めて、オープンのチームメイトにパスを出すのは私の好きなプレーです。」

-この週末を迎える前は、東京は5割の成績でした。この2連勝でイーストで2位となりましたが、このポジションについてどう考えていますか?
「私たちは、自分達のチームの事に集中しています。他のチームは私たちより6ゲームも多く消化しています。私たちが集中すべきことは、いい練習をすることです。ハードな練習によって、試合を楽に戦うことが出来ます。2位という順位には満足していますし、いいポジションだと思います。」

-今週末のパフォーマンスは、イートン選手にとってbjリーグでのベストパフォーマンスだったと思いますが、今後もこの調子をキープできますか?

「シーズンではいろんなことが変わっていくと思いますが、私はアシストが好きです。この調子をキープしつつ、オープンの味方を見つけてもっとパスをしたいです。そして、いいディフェンスをすることです。」

-つまり、イートン選手のアシストがもっと増えれば、チームはより向上するということでしょうか?
「その通りです。アシストこそ私のやりたいプレーです。東京には日本人選手のいいシューターが揃っていますし、シャペール選手もダーテズ選手もシュートが上手いです。タイラー選手とスウィフト選手がインサイドで頑張っているので、私たちはアウトサイドからシュートを打つことが出来ます。私のアシストが増えるという事は、チームメイトのシュートが入っているという事です。」

-昨日の速攻で転倒して頭を打ちましたが、大丈夫でしょうか?
「大丈夫です、慣れてますから(笑)。激しいプレーは大学時代からよくやっているので。痛いのは好きではないですが、いいプレーをするためですからね。」

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新潟アルビレックスBB:廣瀬昌也HC

-今日の試合の総括について
「(東京のオフェンス)リバウンドが18本というのはちょっと抑えたかったのと、(東京の)2点(2ptFG)が止まらない・・・。ウチはファウルがもらえないですね。FTにならない。そしてFTも決められない。その差じゃないですかね。15本しかFTを打ってないし(東京は30本)。やはりどこか逃げているのかもしれない。アタックできない、弱さがあるのかもしれないですね。向こうはガンガン来てましたからね。その差が出た感じですね。ちょっと綺麗にバスケをやり過ぎてしまった。向こうはがむしゃら、綺麗も汚いもなくて、ガンガン来る。その辺の差が出てる。逆に(新潟が)やらなきゃいけない事じゃないかと思います。」

-澤岻選手が欠場する中、ゲームメイクに関してはどのような指示を?
「特にどうのこうのというのは無いです。しっかり戦おうという事で。アグレッシブに行きなさい、躊躇するなよ、と。よく戦ってくれていると思いますけどね。」

-リードで迎えた第3Qに点差を広げられず、逆転された事について
「第3Qに向こうが日本人3人になった時が、チャンスだったと思うんですけどね。ゾーンでうまくかわされたという感じですかね。あそこで畳みかけたかったんですけど・・・ファウルもらえないし、外から入らないし。ハイポストから打ったり、3ポイントも打ったけど入らなかったり。ペネトレイトが無いから、結局クリーンなオープンショットばっかりで、それが入らないのがウチが点を取れない要因じゃないですかね。いつもそんな感じですよね。オープンで打ってるけど入らない、とか。よく(オフェンスを)作っているんだけど入らない。リバウンドを取られる。そこじゃないかな。

やはりアタックをかけてファウルをもらってコツコツ(得点を)築きあげていくというのも必要なのだと思います。インサイドでアタックをかけなさいと言ったんですけど、そこが回らなかった。あそこ(第3Q終盤)はちょっと鳴海がテンパってたかな。そこは経験だと思います。もう1回向こうがタイムアウト取ったから、同じ指示を出して行こうと思ったんですけど、(東京が)トラップを仕掛けてきて出来なかった。それも経験じゃないですかね。やはりシュートが入らなければ勝てないし、入らなきゃ得点にならないし。ただ、綺麗な事だけじゃダメなんだろうし。1点1点を積み重ねていく努力というものを、もっとしていかなければいけないと思います。」

-同点に迎えた第4Qには、前日同様にイートン選手にピックアンドロールから得点される場面がありました。このディフェンスに関してはどのような指示を?
「何本かは止めていたし、ジュリアスもブロックショットしてるし、悪くは無かったと思うんですよね。イッサのところはスイッチしなさいと言っていたので。まあ、向かっていった者勝ちでしょう。どうやって止めていいか分からない。目の前にいる彼が突っ込んで来て、オフェンスチャージでもない、ディフェンスファウルでもないと言ったら、どう止めていいかは今の僕には分からないです。イッサがずっと止めてるのに、(オフェンス・ディフェンスのファウルが)どっちも鳴らない、じゃあ行った者勝ちなのかなと思いますけどね。そこはどう守っていいかが分からないです。ファウルするしか無いんでしょ、という感じでは見てましたけど。

う~ん、ディフェンスの守り方を教えてほしいですね。ディフェンスのしかた、どうやって守ったらいいのか。オフェンスも、悪くてもいいから、とにかく行ったほうがいいのかな、と思います。昨日も一緒ですけど・・・ラグビーだったら、誰でも抜けると思うんだよね。そうあるべきなのか。言いたくないけれども、なんか(ファウルの)基準が分からない。前半吹いていて、後半全く鳴らなかった、トラベリングも。

どう守るのか。選手にファウルをするなとも言えないし、ファウルしろとも言えないし。フィジカルに我慢強く、しか言えないんで。もう1回ビデオをよく見て、その内容、ここまではセーフなんだ、ここまではアウトなんだという、自分の根底が覆されているんで、そこは見直していかなければいけないと思いますね。」

-貯金を積み重ねたいホーム戦で、これで5連敗になりました
「そうですね、そう言われてみて気が付きました。結果的には残念ですけども、(ホームで)26ゲームあるうち、これ以上負けられないですね。やはりホームで勝ち越さないといけないですし、そういうエネルギー、雰囲気が会場にあると思うんです。その会場の雰囲気に選手も乗っていかなければいけないし。そういう期待に応えていかなければいけないと思いますし、5連敗という事に関しては非常に残念です。切り替えるしかないですけどね。」

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新潟アルビレックスBB vs 東京アパッチ@長岡市体育館

新潟ー東京
第1Q 19-18
第2Q 20-13
第3Q 15-23
第4Q 20-30
最終スコア 74-84

【スタート】
新潟:#6齋藤、#30ヴィーズリー、#30池田、#21アンドリュース、#25アシュビー
東京:#00イートン、#11青木、#24仲摩、#20シャペール、#31スウィフト
※澤岻に加えてダーテズも欠場

【レフリー】
#6国沢、#7石榑、#10上田

【観客者数】
2,580人

【主な個人スタッツ】
新潟:アシュビー24pts、FG9/22、FT6/8、7reb、2blk、コナーレ12pts、FG5/10、2stl、池田11pts、3pt3/6、ヴィーズリー9pts、3pt2/5、4ast、アンドリュース9pts、7reb、4stl
東京:スウィフト19pts、FG9/11、12reb、イートン18pts、2pt5/8、FT8/8、4ast、5TO、青木12pts、2pt4/7、シャペール12pts、2pt4/4、11reb、4stl、仲摩12pts、2pt3/4、6reb、3stl、田中6pts、タイラー3pts、6reb、6TO、9:54min

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第1Q 新潟19-18東京

試合は両チームマンツーマンでスタート。

負けた翌日の新潟が序盤にラッシュを仕掛けるというのはありがちな光景ですが、それを警戒したのか、この日は東京が素晴らしい立ち上がりを見せる。

速攻から青木のジャンプシュート、そして次の速攻はミスしたものの、その流れからイートンがヴィーズリー相手に1on1で抜き去って得点。更にイートンの速攻、その次はイートンがヴィーズリー相手にポストアップしてFT。最後は青木とスウィフトのピックアンドロールからスウィフトがバスカンを押し込み、あっという間に10-0とリード。さすがに新潟はタイムアウト(6:25)。新潟はアウトサイド、インサイドともシュートが決まらずに、東京に速攻を中心としたイージーな得点を許してしまいました。それにしてもこの1連の東京の流れは、ほぼ完璧とも言えるものでした。

もちろん新潟は追い上げます。口火を切るのは池田の3ポイント。しかし、逆サイドであっさりスウィフトに走られてしまうなど今ひとつチームの動きにキレがない。

それでもコナーレのドライブや池田2本目の3ポイント、これにコナーレの3ポイントが続く。その後やっとアシュビーが機能し、ミドルショット、続いて得意のゴール下のシュートを決め、またアシュビーのブロックショットの流れから、齋藤が速効を決めて逆転。

東京も再びピックアンドロールからスウィフトのダンク、青木のシュートミスをシャペールが拾って押し込むなどするが、新潟が最後にコナーレのドライブで再度逆転。19-18と新潟がリードして第1Qを終了しました。

※立ち上がりは新潟のシュートミスを東京が確実にリバウンドを奪ってリード。リバウンドは16-7と東京が大きくリードしています。

中盤以降は東京にミスもあり(ターンオーバー:東京6)、新潟が一気の追い上げから逆転。3ポイントが3/6と高確率で決まったのが大きい。

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第2Q 新潟20-13東京

序盤は新潟のペース。タイラーがゴール下でミスを繰り返すのに対し、新潟は小松のジャンプシュート、コナーレの2本目の3ポイント、そしてオフェンスリバウンドから再び小松のジャンプシュートが決まります。東京は田中が鋭いドライブから綺麗なレイアップを決めたものの、チームとしてはミスが続く。

新潟のアンドリュースがスウィフト相手にゴール下を押し込み、続いてトップからの1on1でアンドリュースらしい大きなステップからのシュートを決め、30-20と新潟のリードが広がったところで東京のタイムアウト(6:18)。

その後東京はシャペールの左ドライブ(前日も決めていましたが、ソフトタッチで実にうまいシュートです)、そして再びシャペールがピックアンドロールからの展開で3ポイントを決め、25-30と追い上げたところでオフィシャルタイムアウト(4:57)。

ここからは、コートに戻ったアシュビーがインサイドアタック。ゴール下からのFT、オフェンスリバウンドからの得点、そして再びゴール下でFTをもらう。アシュビーの6連続得点に対し、東京もインサイドのスウィフトで対抗するがミスを連発。36-22と再び新潟が広げる。

ここで新潟のナイスディフェンス。ボールを持つ青木に対し鳴海がプレッシャーをかけタイムアウトに追い込みます(3:26)。鳴海に目が行きがちな場面ですが、実はポストでアシュビーがスウィフトを実によく守っていました。前に出たり横に付いたりしてスウィフトに思い通りのポジションを与えず、これが結果的にタイムアウトをコールさせる事になりました。鳴海とアシュビーの両者の好ディフェンスによる結果と言えます。

ここからはスウィフトの反撃。青木のシュートミスを拾ってダンク。更にダレンとのピックからのプレーでミドルショットを沈めます。

新潟はアシュビーがミドルショットを狙いますが、これが連続で外れる。それでも池田がディフェンスを引きつけて齋藤の3ポイントをアシストし、39-29とリードをキープ。

東京は最後にスウィフトがターンからのシュートを決め、一方の新潟は残り14.9秒にタイムアウトを取って最後のオフェンスをセットアップするも、アシュビーがゴール下のシュートを決められない。39-31と新潟のリードでハーフタイムとなります。

※新潟はシュート率が決して良く無かったのですが(FG5/19、26.3%)、一方の東京はターンオーバーを10も記録してしまったのが痛い。特にタイラー3、スウィフト2とインサイドの2人で5もありました。特にタイラーは雑なプレーで、全くいいところがありません。それでもシャペールが7pts、FG3/4に4rebと、欠場したダーテズに替わって効果的にチームに貢献しています。

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第3Q 新潟15-23東京

前日同様、新潟のリードで迎えた後半。前日はここから東京に逆転劇を許しただけに、新潟は踏ん張りたいところです。

東京のフォーカスは前日と同じイートン。ヴィーズリー相手にポストアップで攻めます。身長は低いイートンですが、フィジカルなプレーでヴィーズリーをじわじわと攻めます。

東京はシャペールがオフェンスリバウンドからFTをもらう。更にイートンのドライブからスウィフトのオフェンスリバウンド、そしてジャンプボールからイートンが速効を決める。気が付けば39-36と3点差に迫ってきました。

新潟はヴィーズリーがやっと3ポイントで得点。この日の初得点です。そしてアシュビーやアンドリュースのインサイドで得点を重ねるのですが、流れは東京。ここでは青木が主役です。

青木はイートン同様にピックアンドロールのプレーから連続でジャンプシュートを決めます。青木の3連続シュートを新潟は止められません。ドライブからのシュートをやっとアンドリュースがブロックしますが、すると次は仲摩。これまたピックからのプレーでFTをもらいます。

48-46と2点差まで追い上げられた新潟は、再びインサイドでアタック。アシュビーからカットインしたアンドリュースへのアシスト、東京のミスからアシュビーが速攻でダンク、そしてリバウンドからファウルをもらいアシュビーのFT。やはりオフェンスのリズムがいい時は、FTもしっかりと決めてきます。

スウィフトがベンチに下がり、インサイドの苦しくなった東京は2-3ゾーンに切り替えます。これに対して新潟はオフェンスで攻めきれない。

東京はスウィフトに替わってコートインしたタイラーが活躍。アシュビーもベンチということで、やっとボールに絡めるようになりました。ゴール下からのFTを決めます(3/4)。

ここで新潟にテクニカルファウル。コート上に6人の選手がいたというレフリーの判定、そしてこの判断に平岡ACが激しく抗議し、再びテクニカルファウル。東京は労無く2点をもらいます(青木のFT2/2)。

終盤、東京は仲間のドライブからのFTと、鳴海のミスからダレンが速攻に走り得点。ついに54-54の同点に追いついて第3Qを終えました。

※テクニカルファウルを加えると12ものファウルをしてしまった新潟。東京はFTで9/14と稼ぎ、そしてリバウンドでも16-5と圧倒。前日は存在感ゼロだった青木がやっと目に付くようになり、仲摩も地味ながら堅実に活躍しています。

新潟はアシュビーのFG3/8という数字に代表されるように、効果的なオフェンスが展開できません。

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第4Q 新潟20-30東京

まだ完全に東京の流れではありませんが、新潟の流れでは無いのは確かです。そして、このQの出だしの部分で試合は一気に傾きます。

東京はイートンからのパスで田中の3ポイント。田中は短い時間ですがとても効果的なプレーをしています。更に仲摩の3ポイントが続く。次の速攻はファウルで止められますが、最後は仲摩がゴール下で細かいパスを通し、これをスウィフトがダンクで叩き込んでバスカンが決まる。あっという間に63-57とリードが広がりました。

新潟はアシュビーのシュートで対抗するも、ゴール下のスウィフトを止められない。アシュビー相手にターンからのシュートを決めて65-59となり、更にイートンのドライブがFTとなったところで新潟のタイムアウト(6:20)。

追い上げたい新潟ですが、ヴィーズリーのミスは仲摩の速攻に繋がってしまう。それでも池田がポストから難しいフェイドアウェイを沈め、そして速攻からアンドリュースがFTをもらうも、確実に決められない(1/2)。

そして、この試合・・・というよりこのシリーズを象徴するようなプレーが出ます。トップから1on1を挑むイートン、ディフェンスはコナーレですがこの体格差を物ともせず、コナーレを吹っ飛ばしてゴール下で得点。まさ押し込むようなシュート、圧巻です。新潟は前日に何度も決められたプレーをここでまた決められてしまいました。東京が71-62とリードして、オフィシャルタイムアウト(4:47)。

新潟は再びアシュビーがポストからシュートを決めますが、東京はシャペールがまたまた左サイドからのドライブでバスカンを決めます。新潟が得点を決められない中、東京はスウィフトのオフェンスリバウンドから仲摩がジャンプシュートを決め、75-64とついに11点差に。ここで新潟のタイムアウト(3:14)。

しかし新潟は最後まで東京を守りきれず、シュートも確実性を欠きました。終盤には池田の3ポイントも決まりますが、東京も再びイートンがドライブから得点。ここはヴィーズリーが守っていましたが、試合を通じて格の違いを見せつけた印象です。

新潟は終盤にプレスディフェンスやファウルゲームを仕掛けますが試合の大勢に影響は無く、東京が83-74で見事な連勝を飾りました。

※新潟はこのQで20ptsでした。3ptは2/6、2ptは6/12であり、リバウンドも東京に11-8と勝り、アシストも4、ターンオーバーも3だけでした。

しかし、オフェンスはともかく、ディフェンスでは東京を全く守れませんでした。東京は30pts、3ptは2/5ですが、2ptは7/8(!)。仲摩、シャペール、スウィフトの3人では5/5です。更にFTは10/13と確率が高く、オフェンスのチャンスをことごとく得点に繋げました。

この決定力の差が、このシリーズの結果に大きく影響しました。特に東京のシンプルかつ効果的なオフェンスは、シンプルだからこそ止めるのが実に難しく、実際、この2試合の前半のスコアを合計すると新潟が78-60とリードしていますが(39-29、39-31)、ところが後半だけのスコアでは東京が104-69と圧倒しているのです(51-34、53-35)。

東京はシーズンだけでなく試合中も波のあるチームですが、この2試合に限れば、その爆発力で新潟を吹き飛ばしてしまったようなシリーズでした。