11月28日(日) 新潟アルビレックスBB vs 琉球ゴールデンキングス 試合後のインタビュー

延長戦にもつれ込んだこの試合は、残り0.7秒からの逆転アリウープで試合終了という劇的な結末で幕を閉じました。試合後の記者会見の様子は下記をご覧ください。

前日11/27(土)の記者会見の様子はこちら

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琉球ゴールデンキングス:桶谷大ヘッドコーチ

-今日の試合について
「今日の出だしはそこそこ良くて、第2Qの入りは良かったんですけど、与那嶺のいなくなった時間帯はPGがいなくて、なかなか点数に繋がりませんでした。その間に新潟さんに上手く追いつかれてしまいました。もう少し上手くやれば、前半の点差を10~15点くらいとか、もう少しいけたんじゃないかなと思います。新潟さんに上手くオフェンスリバウンドを奪われて、やられてしまいました。

あとは第4Qでしっかりできれば、こういう展開にならなかったと思います。まだ勝負どころで、誰で攻めて誰で終わって誰がリバウンドに行くのか。そういった部分をしっかり作っていかないとですね。タイムアウトも何回も取れるわけではないので。やはりチームとして、アイディア(考え方)の共有をしていかなければいけないと思います。

ただ、パルマーが入ってから練習でケミストリーという事を考えながらやってきたので、それが徐々に試合で出てきたかな、と。それが今日は良かったのではないかと思います。

あとは最後、選手が諦めずに最後までやったこと。今日は新潟さんがすごくバスケットにアタックしてきて、FTも39本ですね。ウチがファウルアウトが3人出た状態でも、選手達がよく落ち着いて、我慢して最後までプレーしていました。ここが、最後に神様が勝たせてくれたのではないかと思います。やはり、途中で我慢しきれなくなったら、最後のこのようなプレーは生まれてこないと思うので、その意味で今日は、最後の最後まで自分達が勝者であり続けた、いいメンタリティでバスケットをしていたなと思います。選手達を褒めてあげたいと思います。」

-ニュートン選手がファウルトラブルでベンチに下がらざるをえない状況で、チームにはどのような指示をしましたか?
「正直、やはり中に沈めてボールを落ち着かせるというのが今日は出来なかったんで、ミドルのあたりからマクヘンリーにアタックさせるようにしました。昨日も第3Qで、3本連続くらいでアンドリュースを相手にいいアタックを見せていたので、今日はそちら側に切り替えて攻めるように意識させました。今日はマクヘンリーはミドルも入りましたし、いいアタックが出来たのではないかと思います。ファウルも結構もらってくれて、FTも7本打ってくれました。彼が今日の起点でしたね。」

-最後の逆転シュートとなるセットプレーですが、これは第1Qに見せたスクリーンプレーと同じでしょうか?
「いえ、アリウープのプレーは今日はじめてやりました。指示通りに決まりました。」

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#9小菅直人選手

-最後のプレーについて
「チームとして最後まで、時計がゼロになるまで諦めないでプレーすると決めていました。HCの指示通り動いた結果、あのようにパスコースが空いたので、思い切って(パスを)投げることが出来ました。」

-投げた瞬間に、行けると思いましたか?
「投げる前ですね。投げる前にパスコースが見えました。跳んだディクソン選手は跳躍力のある選手なので、だいたい上に投げておけば取ってくれるなという感覚がありました。」

-その場面の新潟ディフェンスについて
「若干、ゴール下にディフェンスが固まっていたんですけど、ニュートン選手にマークが集まった結果、(ディクソン選手が)空いたのが良かったです。」

-アウェイとして乗り込んだ新潟2連戦の感想は?
「2つ勝つつもりで来て、2つ勝つことができて良かったです。」

-池田選手とのマッチアップについて
「彼が乗るとチームが乗るというのは分かっていたので、なるべく彼にシュートさせないようにするのと、あとは(シュートではなく)ドライブを多くさせるようにディフェンスしていたのですが、まずまず出来たのではないかと思います。」

-新潟のブースターの声援について
「もっとブーイングが来ると思ってたんですけど、思った以上に温かかったんでビックリしました。」

-次の新潟との対戦について
「次に対戦するとしたらもう東京(プレイオフ)なんで、今日以上の激しい戦いになると思います。お互いのプライドをかけた戦いになると思います。そこも負けたくはないので、いい試合が出来ればと思います。」

-今シーズンの新潟について
「インサイドがものすごく強いので、そこを中心に攻めて、回りの外国人がもっと思い切りシュートを打てるようになればファイナルに行けると思うし、強いチームになると思います。昨シーズンまでいたチームになんですけど、頑張ってもらいたいなと思います。」

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新潟アルビレックスBB:廣瀬昌也ヘッドコーチ

-今日の試合について
「総括は・・・特に言葉がないです。何か質問があれば宜しくお願いします。」

-最後のディフェンスではどのような指示を?
「アリウープには気をつけなさい、と。ジュリアスが中に残って、(外に)出て行くのは、根東がマッチアップしなさい、と。その2つだけでした。(ディフェンスの選択肢は)、2つだけだと思うんです。ボールマンにプレッシャーをかけるか、アリウープを注意するか。2つにひとつで、ボールマンにはプレッシャーをかけずに、アリウープに注意しろ、と。残り0.7秒だったんで、もうタッチしかない。それが結局できなかったという事は、指示の不徹底だと思うので、そこは選手を責めるつもりはないです。そこは仕方ないので、切り替えていくしかないです。

ただ、ザックがあれだけエネルギッシュにやれるということが分かったのがすごく大事で、やはりずっと力の出し惜しみをしていたんだな、引き出すことを出来なかったんだな、と。これはひとついい事と捉えて、今後のゲームに活かしていければと思います。」

-最後の澤岻のFTで、2本目に落としたとき、ジュリアスとウィリーがリバウンドを取りに行けば、また違った展開になったのでは?
「そうかもしれないですね。それも指示の不徹底でしょう。」

-後半、追い上げを見せた時のポイントは?
「ジュリアスを諦めて、ザックとイッサと根東でプッシュ出来た事じゃないでしょうか。ジュリアスは、最後はすごく良かったですけど、中盤は良くなくて、トランジションで走られてしまい、逆にプッシュできずにいたので、ここで諦めて、(ラインナップを)小さくして、走れるようにしたのが良かったと思います。あそこでだいぶプッシュできたので。そこがひとつキーだったのではと思います。タカトも使い、タカトがボール運び出来ないところは根東が上手く縦につないでくれて、テンポを上げることができた。その意味では、ひとつの要因だと思います。」

-接戦を落とす試合が続いていますが、今後の修正点は?
「いろんな形でダブルチームをやられていて、1個1個対処しています。今回はワンドリブルとツードリブルだったんですね。(ダブルチームに)来たり、来なかったり。

※ポストマンにダブルチームを仕掛けるタイミングを1つ目のドリブル、2つ目のドリブルと、タイミングを変えてくること。

そこの見極めをしっかりしていかなければいけない。今日新しくトライしてみようと思ったんですが、ザックをハイポストに置いて(ボールを)繋ぐというのが、何本か出たんですね。だから(ダブルチームに対する)対応を、1個1個していかなければいけません。

というのは、いつも同じスペーシングだと、相手のディフェンスにはまってしまう。逆に、これだけポストにダブルチームに来られるというのも、新潟では味わってこなかったので、そこは一つずつ解消していければと思います。

またゾーンオフェンスも、今日の第2Qであまりよくなかったので、そこもしっかりやっていかなければと思います。

アウトサイドについては、ジュリアスがいる分、思い切りの良さが消えてしまっています。今日は(3ptが)3/20です。やはりここが伸びてこないと厳しいと思うし、そこを上手くしていかなければいけません。

言い方が難しいのですが、ジュリアスがいるから、やはりそこで行きたいというのが本音だし、勝負したいというのも本音なんですけども、それで回りが全部しぼんでしまったら、「ジュリアスには50点取られてもいいよ」という状況になりかねないので。それはゲームとしては厳しくなります。やはり中と外との兼ね合い、ここを調整しなければいけないと思います。

イッサの時はいいんです。スペースを作ってくれるから。ザックの使い方ですね。ボールを置いて、ドリブルでダブルチームに来られた時に、仙台の時は、ゴール下のガードがノーマークでした。でも今回はザックがローポストに行きすぎてしまって、そこがなかなか開かなかった。(ダブルチームに来る)タイミングがドリブルからで、ジュリアスもそんなに器用なほうじゃないので、そこを捌ききれなかった。そこを一つずつ解消していかないとですね。

ディフェンスに関してひとつだけ気になるのは、リバウンドです。失点こそ(リーグでは)少ないほうですけど、ボックスアウトとリバウンド、その部分はもっとやっていかなければダメかなと感じています。」

-今日のチームアシスト数が3個だけでしたが、これはチームのオフェンス的な理由があるのでしょうか?
「いい時は澤岻(のアシスト)が増えて、昨日はウィリー、今日はジュリアスもありましたけど、まんべんなく、ですよね。池田が2個あったりだとか。

今日のゲームに関しては、イン-アウトで思い切って打てなかった。イン-アウトからの勝負はペネトレイトに行け、と。ドリブルひとつ、ふたつと作っていく状況なので・・・bjリーグだと(アシストに記録されるのは)ドリブル1個までなのかな。だから、オープンになってアタックしている分、今日は少し減っているのかなと思います。

-今日の敗戦でホーム戦での貯金も無くなりました。
「それは悔しいですよ。どちらの試合も、どっちに転んでもおかしくなかったんで。2つ取ってもおかしくなかったんで、悔しいですね。今回は特に会場もすごく埋まっていたし、期待もすごく感じていました。金曜日にも、我々の期待も高まって、注目も集まっているから、ここは2つ勝っていこうという話をしたんですね。まわりにアピールしていこうという話をしたんですけどね。残念な結果ですので、これを真摯に受け止めて、次のアウェイが富山ですね。アウェイでもしっかりと借金を返済して、また次のホームに弾みをつけたいと思います。」

-イッサが調子を上げ、ザック、根東も新しい面をみせている中、ウィリーが失速気味です。第3Qに直接指示を出す場面がありましたが、何を指示したのでしょうか?
「躊躇しているんですね。シュートの思い切りも悪い、ペネトレイトも行こうか行かないか迷っている。なので、躊躇するな、と。シュートもペネトレイトも、あなたのジャッジ(判断)だと。ただ、躊躇してはいけないと言いました。躊躇することなく、強気で行きなさい、と。(彼の良さが)消えてるんですね、ファウルをもらえなくなってから消えてます。

(シーズン序盤で見せた)あの3ポイントが、どこまで本物か?ですね、問題は。それは、練習していくしかないです。ただ、躊躇だけはして欲しくないですね。思い切ってやった結果は仕方がない。今は、ドリブルで行って止まることができない。練習はしているんですよ。でも、まだそれが出てこない。だからファウルももらえない。でも、それはいい事だと思ってます。(実際に)やってみた事だから。やって失敗して、学んでいく事です。それを躊躇なく、やってもらいたいですね。」

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#1澤岻直人選手

-今日の試合について
「ダメダメですね。」

-最後のFTはどのような気持ちで打ったのか?
「それは、決める気持ちで打ちました。」

-その場面でのベンチからの指示は?
「FTに対してですか?FTに対して何を指示するんですか?」

-あの場面はどのような気持ちで打ちましたか?
「決める気持ちで打ちました。」

-今日の試合を迎えるにあたり、チームではどのような話をしましたか?
「今日はボールをみんなで共有して、もっと流れを作ってバスケットをしようという指示でした。」

-オフェンスは機能しているようですが?
「(得点が)70点台では機能しているとは言えないので、僕は機能していないと思います。」

-どの点が課題でしょうか?
「いつも言っている通り、ダブルチームに対して、ペネトレイトに関して、シュートが入らない時、(今までと)同じことだと思います。」

-出身地であり、以前の所属チームである沖縄との対戦について
「どことプレーするとか、一緒です。だけど沖縄は地元のチームなんで負けたくないので、その気持は持っていました。

先週の試合から、新潟はプッシュしなければいけない、ハーフコートになると弱い部分が多くみえてしまう。で、昨日はプッシュしたんですけど、やはりそれだけでは空回りしてしまって。今日は廣瀬さんに、(回りに)ボールをもっと供給してやってみようという話だったんですけど、そうすると点が入らない。今日はジュリアスのシュートが入ったけれど、ウチのいいリズムがそれだけで終わりだったら、多分プレイオフに行けないですね。」

-今後の課題について
「今は起点が全部ジュリアスなんで、それが機能しないと(全部)機能しないんです。他のメンバーが苦しんでる。それは明らかだと思うし、それを気づかないといけないと思います。そこをどうするか、ですね。池田にぴったりマークがついている、ジュリアスにダブルチームで苦しいシュートを打つ。ではどうするのか、同じことをずっとしているのか。これは前から言っている事だと思います。それが改善されてないんですね。確かにジュリアスからのミスは減っているけど、それが機能しているかと言ったら、しているんですかね?70点台で。ウチが早いテンポのチームだと言うことは話していると思うんですけど、テンポの早いチームが70点台では、クエスチョンだと思います。」

-改めて、最後のFTの1本目を決めた後の思いは?
「1本目決めたからどうではなくて、その1点を守りきれない事ですね。

残り0.7秒で、ロブパスだよと言っているにも関わらず、ロブパスをやられるという。残り0.7秒、ボール触ったら終わりですよ。何でそれが出来ないかという事です。FTの1本、誰が外した。ではその前のFTは?その前のランニングシュートは?その前のアシストは?そんな話じゃないんですよ。

今日の試合は、確実に新潟は弱い、皆さんが期待しているほど強くない、それを証明した試合だと思います。今まで5試合勝っているのが、もしかしたら珍しいかもしれない。5試合も勝ったんだ、というチームかもしれない。借金になってしまった、どうした新潟?ではなくて。もしかしたら5勝しているのが、まぐれかもしれない。今のチームはそういう状況だと思います。新潟は決して強くない。」