10月24日(日) 新潟アルビレックスBB vs 秋田ノーザンハピネッツ 試合後のインタビュー

新潟アルビレックスBBの開幕シリーズ2試合目。対秋田ノーザンハピネッツ戦の、試合後のインタビューです。

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秋田ノーザンハピネッツ ボブ・ピアースHC

-今日の試合について
「bjリーグは2試合目は非常にフィジカルになるので、ディフェンスやリバウンドを頑張ったのですが、そこがやはり新規チームの弱点だと思います。今日はたぶん、リバウンドでだいぶ負けたと思います。昨日のヒーロー、バークスのシュートが全然入りませんでした。0点です。逆にビュートラックとセックは調子がよくて、(それぞれ)27点と26点でした。

実はハピネッツにとって大事なのは勝ち負けではなくて、若い選手の成長です。今日は#1の澤口が13点でした。18歳で、プロとして4試合目で13点は凄いと思います。そしてスタートした#23の信平、今日はあまり得点しませんでしたが、彼の役割はディフェンスで、凄くプレッシャーをかけて頑張っていました。この2人が成長して、ハピネッツはだんだん強くなると思います。負けたことは辛いけれど、いい点を見ればこのチームはまだまだ可能性が高いので、次のホームゲームでまた頑張ります。」

-アウトサイドシュートが封じられ、特に後半はセックだけに頼る状況でしたが、オフェンスの改善点は?
「最初はビュートラックのインサイドで得点できませんでした。最近のハピネッツは15点ビハインドから勝負が始まるので、これからは、最初からインサイドを攻めたいです。最後はビュートラックで得点できましたが、彼は走るプレーから得点できるし、セックのドライブからのパスで得点できます。これからはコールマンもbjリーグに慣れてきてそんなプレーが出来るようになると思います。ビュートラックは最後は良かったけど、最初はシュートが入りませんでした。これからはこの2人でもっともっとインサイドで勝負したいと思います。」

-今日は長谷川選手がプレーしませんでした
「昨日はプレータイムが長くて、ちょっと足が痛いという事でした。もし点差が5~6点差ならプレーしたかもしれませんが、次のホームゲームに向けて休ませました。出来れば全てのホームゲームでプレーしてもらいたいので、今日は無理をさせませんでした。彼とはいつも試合前に、どのくらいプレーできるか相談しています。もう39歳ですが、10分から20分くらいはプレーは出来ると思います。」

-開幕の仙台戦、今回の新潟戦と戦ってみて、イーストでの秋田のポジションはどの程度だと感じていますか?
「新規チームは大変です。いろんな事を勉強しなければいけません。まずはbjリーグのフィジカルさ、リバウンドの強さを学ぶことです。コールマンやセックはbjリーグで初めてプレーするので、どのくらいフィジカルなのか全然知りませんでした。コールマンは何回もファウルアウトをしています。新しい外国人選手にとっては、いつもそれが問題になります。

もちろんプレイオフを目指していますが、イースタンは強いチームもいます。でもまだ48試合もあるので、可能性としては無理ではないですが、大変だと思います。若いチームが成長すれば、このチームはもっともっと強くなります。長谷川プレイングマネージャー(監督兼選手)にはいろんな作戦があるから、もしかしたらこれから新しい外国人選手であるとか、日本人選手と契約する可能性もあります。

彼はシーズン中でもずっとスポンサーを探してくれて、最後まで諦めないハピネッツというチーム同様、長谷川も諦めないでチームの為に最後まで頑張ってくれると思います。このチームが強くなる為に毎試合、毎日の練習からいろんな事を考えるのが楽しいです。ハピネッツは本当に面白いチームになるし、秋田のファンは本当にバスケが好きですから、もっともっと盛り上がっていくと思います。」

-秋田として初のアウェイゲームでしたが、プレッシャーは感じましたか?
「いえ、あまりプレッシャーは感じませんでした。実はホームでもっとプレッシャーを感じます。友達や家族が来ますから。

アウェイでは移動もホテルも一緒に行動しますし、試合では2000人、3000人を相手にしてチームとしてまとまるので、あまりプレッシャーは感じません。たぶん昨日は新潟が凄くプレッシャーを感じていたと思います。ホームの開幕戦で負けてしまって、昨日の夜は選手もコーチも大変だったと思います。」

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新潟アルビレックスBB 廣瀬昌也HC

-今日の試合について
「本当は圧勝したかったんですが、トランジションディフェンス、リバウンドショット、これだけで後半20点くらいやられています。あんなに簡単に相手に得点を与えているようだと、苦しい展開になってしまう。そこを今週もう1回修正して、ステップアップして、次週の埼玉戦に挑みたいと思います。」

-前日同様、同じ選手に得点を許す場面がありました
「#22の選手(セック・ヘンリー)を0点に抑えるのは無理です。ある程度やられるのは仕方ないと思います。それが勝負どころで入るか入らないか、これは勝負のアヤ。(セックは)26点、(マッチアップした)ウィリーが23点、これで相殺できているんで、ここはあまり問題ないと思います。問題は、ポールに27点もやられている事です。それが今日のゲームの問題です。来ると分かっていてやりあっていて、最後に止められる、止められないというのは勝負のアヤですが、だけどゲームをもっと優位に進めるためには、第3Qから第4Qにファウルトラブルになっていて、ファウルを恐れてイージーにレイアップされてしまう。ボックスアウトをルーズにして得点を許す。そこだと思います。そこさえしっかりやっていれば、この展開にはならなかった。そこをやっていかなければいけないと思います。」

-改めて、秋田の印象は?
「攻めるポイントがチームとしてしっかり決まっていると思います。そこが良ければ凄くいいチームだろうと感じました。庄司、長谷川、水町あたりが上手く若い選手達とやっていくか。今日も試合前に長谷川が#6のセンター(コールマン)をずっと教えているんですよね。ベテランが若い選手達を成長させようと。そういうチームとしてのまとまりを感じます。(チームが)最後まで諦めずに一生懸命やってるのは、やはりベテランがそんな気持ちを常に伝えようとやっているからだと感じるし、それを感じた若手選手がハツラツとやっている。チームとして非常にまとまっている印象があります。

特に#1の選手(澤口)、彼の運動能力は素晴らしい。今日もラッキーシュートを決めた後に、思い切ってシュートを打って決めていて、そんな勢いに乗った時の力があると感じました。彼に関しては凄く伸びしろがあると思います。

それと信平選手、学生までは点取り屋だったと思うんですが、それを上手く伸ばしてきたら、もっとバランスが良くなってくると思います。」

-開幕2試合を終えて、今年のチームの印象は?
「チームに爆発力があるというのは、ものすごく感じました。一気に畳み掛ける力はある。ただ、脆さもある。やはり、焦り、ターンオーバー、そして気の緩みから来るディフェンス(のミス)。

今日はバークスに対してシャットアウトしなさい、と。彼には絶対に点を取らせるな、と。昨日は、リバウンドからのルーズボールでノーマークにして、彼のドリブルからシュートを決められたんですね。彼のリズムで。まだディフェンスが緩む部分というのがあります。相手に付け入る隙を与えてしまう。

トランジション(攻守の切り替え、この場合はディフェンスの戻り)もそうですよね。20点くらい離れたところで、ポールに走られて、ゴール下でノーマーク。あのようなワンマン速攻を許してはダメです。ポールだよ、トランジションだよ、と言っていても決められてしまう。その原因と対応を、(試合の)ビデオを選手にしっかり見せて、ひとつずつ詰めていかないとですね。

いい所、ポジティブな所はたくさんあるんで、あと不安要素をどうやって無くしていくか。ここさえ僕らがしっかりやれば何も恐れることは無いんだと、そういった状況をこの52試合で積み重ねていって、作っていければと思います。その脆さ、弱さを、もっと修正していきたいと思います。」

-ウィリーに関して、当初のイメージよりそのプレーでチームに影響を与える力が大きい印象があるのですが、彼に期待することは?
「ペネトレイトして欲しいです。(ディフェンスを)割っていって欲しいですね。3ポイントというのはどちらかと言うと大砲なんですが、ボディーブローのようにガンガンやっていくためには、ウィリーにはもっとペネトレイトしてもらいたいです。ただ、その為にはある程度(ディフェンスを)外に引きつける事が必要で、その意味で、シュートも毎日練習してます。(アウトサイドシュートが)入ってくると、ディフェンスも詰めてくるので、ペネトレイトしやすくなってくると思います。ただ、役割としてはスラッシャー的なプレーをやっていってもらいたいと思います。

今日の試合では、何本かオフェンスリバウンドに絡んでいます。あの辺は思っていた能力を発揮してくれていると思います。

あと、(ドライブで)行った時にボールを失うことがあるんですよ。ターンオーバーになってしまう。そこは、ミートしてディフェンスを破るというドリルを彼に課していって、いいスラッシャーになっていけばと思っています。」

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#32池田雄一選手

-今日は18得点でした(3pt4本、ゲームのMVPに選出)
「結果的にそれくらい取れていたので、いい事かと思います。ただ何より、チームが勝ったことが嬉しいです。」

-自身のプレーについて
「昨日はマークもきつくてあまりいいシュートが打てなかったんですけど、今日はチャンスがあれば迷いなく打っていこうと決めていたんで、そのシュートが入って得点できたので、良かったと思います。」

-チームのプレーについて
「昨日があのような負け方をしたので、今日は何としても勝ちたかったです。チーム一丸となって勝てたことが良かったと思いますし、この勢い、この勝ちを活かして、また反省する点も見つかったので、それを修正して、来週のゲームに備えたいと思います。」

-今日の反省点とは?
「今日はゴール下でイージーな得点を相手に許してしまった点と、まだつまらないターンオーバーがあるので、その点で一人一人がボールを大事に扱う意識をしながら、練習していきたいと思います。」

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#1澤岻直人選手

-今日の試合について
「とりあえず勝ったので、結果としては良かったと思います。」

-自身のプレーについて
「自分のプレーはダメダメでしたね。皆んなが頑張ってくれたので、1つ勝てました。チームとしては良かったと思いますが、自分としてはあまり良くなかったです。

-具体的には?
「もう少し(チームの)勢いを付けられる部分もあったと思うし、自分でもちょっと躊躇した部分もありました。ディフェンスでも、ファウルを4つしてしまって最後にプレッシャー掛けられなかったし、もう少しチームの雰囲気を持ち上げられたのではないかと思います。いろいろ細かい部分で修正しなければいけない部分があります。」

-自身のプレーで評価できる点は?
「そんなに無いですね。自分にダメな所が無かったらいいと思いますけど、全体としてあまり良くなかったと思います。」

-第4Qの秋田の追い上げについて
「やはりリードしていても、bjリーグは(ペナルティの)1アンド1のFTなんで、そこで詰められるのは良くないですし、今日はFTを決められたんで良かったと思いますけど、やはりファウルゲームでの勝ち方というのは、みんなで経験を積んでいって、勝ち方、逃げ切り方というのを学んでいきたいです。第3Qまで勝っていても、例え第4Q残り2分で10点リードしていたとしても、そこでFTを外してしまえば流れが相手に行ってしまうので、そんな時にしっかりFTを決めて、相手を諦めさせるようにしたいです。

僕だけじゃなくてみんなで意識してやっていくのは、勝ち続けるという事、ひとつずつクロスゲームを勝っていくという事で、それはこれからやっていきたいと思います。」

-今日の試合に挑む気持ちは
「昨日は勝てるゲームを落としてしまい、本当は勝たなければいけなかったんで、(今日は)自分達がやるべきことをやれば結果は付いてくるし、新潟のブースターさんに勝ちをプレゼントできると分かっていました。やはり次からは、ちゃんと戦える体制で、慢心無く、自分たちで勝ちに行くという事ですね。自分達で勝ち取るという気持ちの部分でちょっと足りない部分もあるんで、試合中もみんなが勝ちに行こう、勝ちに行こうという雰囲気を作っていけたらと思います。」

-2試合連続で、相手を突き放すべき場面で追い上げられました
「ハーフコートのオフェンス、ゾーンのオフェンスという所で、集中力を欠いてきた時に、(相手に)リバウンドを奪われた時のブレイク、そしてセカンドショットという所でビッグマンに飛び込まれたり、ブレイクで#22にヘルプに行って#6にパスされたり。今日も最後のミーティングで話したんですが、リング下での20点というのが課題かと思います。そこをスイッチしたりしてセカンドショットを無くせば、イージーショットも無くなるし、もっといいゲームが出来ると思います。

やはりオフェンスの終わり方が悪いと、向こうに走られてしまう。特に今日の#22のように、自分でリバウンドを取って自分でプッシュしていくような外国人選手を、チームとしてもう少し守らないといけないです。オフェンスの終わり方と、ディフェンスでのピックアップ。そこからのセカンドショットとイージーショット。これを修正していきたいと思います。

やはり最後はファウルゲームになってくるんですが、残り0秒になったときに、1点勝っていれば勝ちなんですから。そこまで慌てずに、しっかりゲームメイクをしていく。それはひとり、ふたりじゃなくて、皆んなが分かっている事です。残り10分、8分、6分・・・、そして点差は10点勝っている、じゃあどんなオフェンスをするのか、どんなディフェンスをするのか。これをもう少しみんなで理解していけば、チームとしての統率力というものが出てくると思います。」

-ディフェンスでの課題は?
「コミュニケーションですね。2番、3番というのはプッシュしてくる外国人選手が多いので、ピックアンドロールであるいとか、ブレイク、アタックに対して、チームとしてどのように守るか。いろんなシチュエーションが出てくるので、その時に誰がどうやって守るのかをチームとして確立して、やるべきことを明確にして、もっともっとレベルを上げていくという事です。

あとは感覚ですね。今行ったらやられる、今行かないとやられる。こういった駆け引きの部分で、冷静に、そしてもう少しレベルアップしていきたいです。そうすれば、(チームとして)もっと上手くまわるのかな、と思います。」