JBA33大会実行委員インタビュー・ALL JAPAN 3on3 BASKETBALL(JBA33) 2010 in OSAKA

8月15日、国内で初めて3オン3全国大会「ALL JAPAN 3on3 BASKETBALL(JBA33) 2010 in OSAKA」が大阪で開催されました。そこでJBA33 大会実行委員会の総務副委員長 宮武 謙次 氏(以下、宮武)、大会事務局次長 水野 義博 氏(以下:水野)のお二人に本大会についてお話を伺ってきました。※文中、敬称略

―まずJBA33とはどういう大会ですか?大阪開催の理由は?
水野:日本協会の80周年記念の事業の一環で3オン3大会を佐室副会長が原田茂普及編成部長にやらないか?ということを言われたみたい。それで原田会長が大阪でやろうかということでもってきたわけなんです。

宮武:場所が絶対大阪じゃないとあかんというわけじゃなくて、(原田茂普及編成部長が)たまたま大阪協会の会長をしておられるという主旨のもと、大阪で出来るかという打診で、「出来る」ということで1年前にスタートしたという形です。

―大会主旨は?
JBA33で集まったペットボトルのキャップ宮武:大会主旨はいろいろな形で参加してもらうのが一つ目。3オン3の育成・日本バスケットボールの発展に向けて、世界に通じるような形をまず第一歩としてやりたいのが二つ目。三つ目に、単なる大会じゃなくって地域貢献なり社会貢献という部分を含めた大会にしたい、というのがあるんで「1ポイント1ワクチン」で1点でも多く決めてください、またペットボトルのキャップを集め、キャップをワクチンにして、世界の子どもたちを救える大会にしたいと。

(ペットキャップを集める容器を)大会本部に置いてますけど選手の方がこのこと知ってて袋に入れて持ってきてくれて、地方からわざわざ持ってきてくれるのはありがたい話です。そういう意識のある選手もいっぱいいるとわかりましたし、決して変な試みじゃなくて、やって良かったなと思います。

―FIBA33を打ち出したFIBAから大会をやりなさいということですか?
水野:そういうことではないです。ただ言えるのは今日の開会式でも言っておられたように、この3オン3がもしかしたらオリンピック種目に付け加わるかもしれないというのがひとつあるし、それで3オン3の大会をやっていったらどうか、普及でやっていきなさいということです。

宮武:もともと3オン3というのは20年以上前から日本でも流行りとしてスタートして、それが消滅はせずにずっと今日に至って、その時からバスケット競技として扱って、正式な競技にしていれば今回みたいに形にはならなかった。

ただ世界レベルでいうとアジアユースゲームが始まって女子が優勝して今また世界大会にいこうとして・・・というのがどんどんFIBAの中ではスタートしているのが事実ですし、それが育成・短縮のゲームの中ではオリンピック種目として取り入れられる可能性が高い。

(FIBA33が)出来上がってから、「じゃあスタートしましょう」では諸外国に遅れるというのもわかってる話なんですね。5対5のゲームも3対3のゲームも同じ扱いにするっていうのもひとつ大事なことだと、世界と対戦するにあたって。そこの部分のまず第一歩になればというのと、80周年記念の両輪でスタートしたのが本大会です。

※作者注:大会パンフレットによると2020年のオリンピック正式種目として取り入れられる可能性が示唆されているとのこと。

―各都道府県の代表で出てない件がありますが、それはなぜですか?
宮武:ひとつは予選会をしてもらいたい、もしくは推薦で出してほしいという主旨のもとで(各都道府県協会に)お願いをしておったんですけども、なかなか8月15日の大会に集まれないとか、そこまで県協会が本腰を入れなかったというのもあるかもしれない。

ただ数的に見ていただいたらわかる通り、それでも(男女合わせて72チーム)これだけ集まってくれた。本当は100%集めたかったんですけどね。これを100%集めて1日で(ゲームを)こなそうと思ったら(日程的、時間的に)全く余裕が無い。夜中までやる覚悟の上のゲームになると思います。やり方も(今後)考えないといけないと思うんですけど。

通常の大会みたいにトーナメントで1発負けで「はい、終わり」というゲームをすれば多分次回から参加者は少ないと思う。いろいろ楽しんでもらいたいというのがあってリーグ戦とトーナメント戦を交えてやるということです。

―今後世界大会の代表派遣の選考方法は?
宮武:今の状態でいうとまだ日本協会の技術なのか普及なのかというところでやっておられると思うんで、もうちょっとJBA33の位置付けを通常の5対5と同じような強化なんなりというのがくれば、それなりの強化選手システムであったり、ひょっとしたら大会の優勝者が行くとかいうふうになったりとかしてくると思うんですが。

(今は)単なる「お願い」で行って貰うしかないです。協会からのお願いとしてアジア大会に行ってもらうとか寄せ集めの中高校生の選手をピックアップしていってもらうというのが現実です。

―JBA33は継続するのか?
水野:日本協会は継続の予定で組んでおります。来年・再来年まではどこかの県がされるという噂は聞いております。

宮武:来年は愛知ぐらい、再来年は広島ぐらい、というのは話の中で出たんで。別段大阪じゃなくっても各都道府県でやってもらえるんやったら、大会として第一回が大阪やったということでスタートできると。大阪は今年の5月に予選してるんで来年これが他府県で全国大会あった場合、同じように予選をして行くような状況になるのかなと。

―somecityやlegendなどのストリートボールリーグやその他のイベントとの絡みは?
宮武:それはわからないですね。全く絡まないとも思わないし、また彼らも出てきてくれて、やって頑張って代表とかチャンピオンになってアジアとか世界とかいう代表になってもらうのは全然構わないと思います。そういう部分では絡み合わないとあっちとこっち別っていうわけでは絶対(日本の)バスケットも良くならない。

―デニス・ロッドマンが来日してますが彼らに来てもらうということは無かったんですか?
水野・宮武:全くそれは無いです(笑)

宮武:実際に打診したのはJBLの選手の方々にお話をもっていかしてもらったんですが、残念ながら大阪のパナソニックさんは熊本で先に合宿されるということが決まっていたし、例えば田臥選手とかいろんな方にというけども、海外で試合をやっているというふうに全部決まってしまっているんで、そうなると(参加は)難しいという話の中で進んできたのが実際あります。

水野:やっぱり観客を呼ぶね、ロッドマンやJBLでいえば田臥のような目玉がいれば取れるかなと考えたんですけどね、なかなか日程とか条件が合わなくて。

宮武:あとはお金ですね。この参加費をロッドマンが来る参加費と同じように取れるかどうか。一人1万5千円とか2万円とか取れるかっていうたら、多分日本協会のこの試合でまだそこにいくには早いですね。今は数多く楽しんでもらおうと。
※今大会の参加費は1チーム4000円

水野:まず普及が目的ですね。

宮武:イコール今回の大会に日本協会登録選手でも無くっていいという条件がある。だから誰でも出ていいよ、というふうにしてるんで、そこの部分では今までに無い大会でした。ただ今後はわからないですよ。わからないですけど、今回の大会からはそれをスタートさせたっていう。日本協会登録選手以外をOKしたっていうのは初めて。登録チーム、登録選手じゃないと駄目っていうのが通常の形だったけれど、それをぶち破った大会にしたんで。

水野:外国人選手3人出てもいいわけですよ。

宮武:全然OKです。

―ウェブサイト上だけでも、もっと告知があれば良かったと思うんですが?
宮武:主体の大阪協会だけが全部という部分ではないんで、日本協会が主な部分があるんで。そこはお互い連携取ってやるには時間がないのと、遠いのと、いろんな制約があるのと。難しい部分を今回初めてやったということで次回からはそのへんのところはクリアー出来るんじゃないかと。

日本協会も初めてだからわからない部分がある。こっちからの質問に対して即答できないんです。そういう難しさがお互いあったと思うんで。時間が無かったり、告知が薄かったり、あとは予算の関係とかいろいろあったと思います。